漫画カペタの面白さとつまらなさ

貧乏な子供がひょんなことからカートの世界に入り込みその後のF1ドライバーを目指す物語の漫画であるが

結局一番面白いのはゴーカートやってた小学生編まででそれ以降はなんとも言い難いつまらなさが常に介在している

 

熱血スポ根と同じコンセプトな第一部とまぁそれ以降の第二部第三部も同じではあるのだが性質は似て非なるものである

要は子供の時は感情で動いているシンプルな流れなのだが主人公の成長と共に周りとの融和や分かち合い描写がイチイチ増えてコレジャナイ感が抜けきらない

制約を課せれた上で綺麗事を押し通す

何でもかんでも困ったら気合い

それを周囲はすげえすげえと讃えるのだが規模が大きくなるにつれその気合いや天才的なテクニックであろうものから説得力が抜け落ちてスカスカになっている

凄い作品なので32巻分まで少年編の途中から課金し始めて一気読みしたが正直作品としての面白さのピークはとうに通り過ぎていて後は出てくる女性キャラのお色気要素しか見所がない

正直モータースポーツ界の事情や現状のようなものを描写されたところで興味も湧かなければ面白さもないんだよね

子供がカートやってて根性で優勝するみたいな話の方がよっぽど分かりやすくて面白かった

しょうもない陳腐なサクセスストーリーに成り果ててしまったところで私のページをタップする動きは鈍く止まりついにはアプリを閉じるのであった

多分七千円くらい課金したんじゃないかな

クソ面白かっただけに失速感が残念でならない

モータースポーツが好きな人は全編ハマるだろうがそうでない人は小学生までの第一部までで十分である、それ以降は完全に蛇足

キャラの成長だったりそういうのもなんだかよく分からない、全員同じ中身の人物に見える

 

やたら多用されるキャラ、急に出なくなり実質リストラされるキャラの起伏は激しく

基本カペタの我の要素はあるのだがあまり一貫性がなく起伏がやや激しい

心情の変化は成長や立場に伴うものかもしれないが読んでいる者の視点は一定のまま固定化されているのでキャラがコロコロと気移りしているだけに見える

なんというかテンポをよくする為とはいえ消化試合をカットし過ぎなんだよね

だから急にキャラが歳を取ったり実績を積んだりしてるから内面の変化が激しいんだよ

特にそれが部の切り替えで起こる

作者は充分頑張ってると思うし充分に面白い作品ではあるのだが段々と俺の求めているお話からはかけ離れていった

この作品の最大の良さであった心に訴えかける何かはドンドンとカルピスの原液をどこまでも薄めたかのようになっていた

なんつうかね、つまらんのよ

一切合切何がしたいのか分からんから

要は付き合いきれないというやつです