空箱を渡された荀彧

長年ずっとよく分からない事がある

蒼天航路などで読んだ三国志の話の中で曹操が病気にかかった荀彧に空箱を渡したという話

その後荀彧は自殺する

 

一説によれば空箱はお前はもう用済みという意味にショックを受けて死んだとかそんな話らしいのだが

果たして本当にそんな意味合いなのだろうか

 

まぁ解釈をしようと思えばいくらでもしようのある小噺ではあると思う

 

儒教を重んじる荀彧とそうでもない曹操の思想の違いによる関係性の悪化みたいなのもあったらしいが

本質は多分そんなことではおそらくなくて

 

まぁ励まそうと思って曹操は荀彧に空箱を渡したのだと私は思う

色即是空、空即是色

あるものはなく、ないものはある

曹操は荀彧に無いからこそあるものを渡したかったんだと思う

実際病気の人間にこの世の有機物で欲しいものなど何も存在しない

あるのだとすればそれは存在しないものだろう

だから曹操は存在しないものを渡したのだ

最大限のできうる気遣い

と個人的に思う

 

そして私もまたもうこの世の有機物で欲しいものなどもう何もない

私は病気ではないがもう満足してしまっている

人生というものに満足した

 

私も私に空箱を渡す時が来ているのやもしれない

その時私は何を見て何を知るのだろうか

 

以上でございます