【漫画レビュー】漫画方上記 日本最古の災害文学

Kindle unlimitedでこちらが読めたので先程読んでみた

なかなかに凡作だったので紹介していく

元々日本三大随筆で枕草子、方上記、徒然草で知ってはいたのだが内容はあまり知らなかったのと興味はなかった

前に中田敦彦YouTube大学で紹介された時に少し面白かったのが残っていたので今回はさらに詳細をと思い読んでみた感想を語っていきたいと思う

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ザックリとしたあらすじ

元々公家的な出身の鴨長明が災害まみれの激動の時代を生き行き着いた先は山で狭い小屋で暮らすことだった

そこに行き着くまでに見たものとは災害であっという間に落ちぶれる貴族や家や身内を意図も簡単に失っていく人々や光景に無常を覚えたからだろう

失うのならば最初から必要最低限以外は持たないとばかりのミニマリズム全開の世捨て人と化した長明は琵琶弾きの歌人としての余生を送る

 

あらすじ・終

 

まぁだから言ってしまえば孤高の日々を体現したかのような人ですよね

全てを捨てて友も家族もなく唯一人金もなく山で狭い小屋で趣味に没頭したおっさんの話

まぁそれを間違いだとは思わないしかと言って正しいとも肯定しない

個人的な感想を語ると「それは違う」となる

俺もそう生きているし生きかけているしなんならそれでも平気かもしれないしそうなってしまう可能性の方がずっとある

ただそれでも「それは違う」となるのは幾つか理由はあるが一つは占いにそう出たから

もう一つは「自分の求める自由ではないから」である

まず最初の占いは先日に出たタロットカードである

私は元々欲が薄いので質素な暮らしでも全然平気な性分なのだがそれでは頑張らなくなり向上心が無くなると出たのである

つまり人とは今の生活に満足しているとそれ以上を目指さなくなるしそのための努力もしなくなるという当たり前のこと

しかし方上記はそれを「足掻いても理不尽な災害で消し飛ばされるのが世の常なんだから無駄でしかない」というテーマや結論に基づく結果論とはまた違うかもしれないが一つの結果や可能性の形として押し付けてくる訳だが

これについて考えると確かに努力や欲望を抱いたところでそれが上手くいかなかったり解消されないかもしれない

それならばいっそそんな努力や欲なんてしない方がいいし無い方が全てに負担がなく楽に生きられて合理的じゃないかという論法だ

それは一見正しく見えるが実は正しくない

勝つか分からないし手に入れられるか分からない、あるいはその可能性が低い、または全くないとしても人が人である以上勝ちにいかなきゃいけないし手に入れようと試みなければならないのだ

その理由をシンプルに語るならば世の中に完全不可能なことに自分の望みが全てシャットダウンされる可能性は極めて低いからだ

別に全員がメジャーリーガーになる訳でも東大に合格を求める訳でもない

自分なりの目標やこうだったらいいなという目論見やあれやこれを手にしたいと少なからず何かしらの情念を抱いているのだ

それらが全くない人でも全くないなりに何かの目標を作らなければいけない

それは人が人として生きる上で極めて大事なことだからだと思う

全く良くや目標が無い方が生きる上では圧倒的に楽だが人間は楽をすればいい生き物ではない

楽をすれば成長がない

人として何も伸びない

苦労をし成し遂げることで手に入れたもの以上の成長を手にすることができ磨かれるのだ

おそらくはそういうことなんだと思う

人として成長する為に欲や目標を持つことが大事ということだ

もう一つの理由が自分の求める自由じゃないというのは鴨長明のような自由とはつまりどこまで行っても妥協の自由でしかない

本当はこれがああしたいけど出来ないからしょうがないと諦めて受け入れるだけの後ろ向きの自由

ネガティブな受容でしかないからだ

それ自体を悪いとは思わないがそれが最善であるかとなるのは全く別の話

つまり完全じゃないものを受け入れることは完全とはならない

私はいつか自由になることを確かに望んではいるが出来れば完全な何不自由の極力少ない煩悩に塗れた自由を求めている

自分にとって都合のいい俗に欲に塗れた自由が一番いい

だからそれでいい

そしてその欲すら薄かったからタロットでそのカードが私自身に出たのだ

この欲のままでは自分に成長はなく伸び代がない、ならばいっそ破滅するほどの強欲を持つ獣になれとカードが言っていた

無欲の枯れ木になるくらいなら欲の権化となり潰れた方がいいと

死よりも生を選択しろということなのだろう

ただ私は本当に無欲である

本当に頭が悪く馬鹿なのだ

どうしようもなく私にはやる気というものが欠片も微塵もない

出来ることと言ったらこうして他者の創作物に対して偉そうに何の実績も知見も知識も能力も何も無いゴミの分際で何食わぬ顔で偉そうにクソ以下の持論を講釈垂れるアホ以下の行いしかできないのだ

本当に至極情けなく惨めに思う

そしてそれが私自身なのだ

それを私はただただ受け入れる他にない

なぜなら私はゴミクソのカス以下の存在だからだ

ただそんなカス以下でも浅ましく欲を持ち目標を抱かなければ向上ができないというらしいのだから現実とは残酷だ

そしてそんなゴミカスにでも理論を理解しているにも関わらずそれが出来ていない鴨長明とその生き方と選択はカス以下と言わざるを得ないのだ

あくまでそれは妥協案であり理想ではない

それが本作や鴨長明における結論に対するアンサーだろう

 

総評

本作の評価もとい鴨長明方丈記に対する評価は5段階中の1

正直考察や価値観の浅い戯言と言えばそれまでになってしまう為この評価になると言える

ただ見方として面白いものではあるので一つの参考としてはこの及第点に達する