自由な獣となる
私はいつか、自由になる
私の飼っていた犬の末期の話をしようと思う
私が3年前の3月、実家に帰った時犬は弱りきっていた
というのも脳の病気、痴呆症やその他諸々で神経麻痺を起こしたり力が入らないなどで前足を動かすことができなくなり前足が180度開脚し地面にへばりつき歩くことも出来なくなっていたのだ
あの賢かったアイツが痴呆症、歩き回っていたアイツが歩くこともできない
これが老いであり生物に宿命づけられた因果である
だがそれでもアイツはアイツだった
そんな満身創痍のボロボロな状態でも私はいつもと変わらずにアイツと接した
私はアイツのすぐ側に腰掛け実家に持って帰ったswitchでスマブラのキャラを解放させながらその日を過ごした
13時に家に着き24時に私は自分の部屋に戻り就寝した
翌日の早朝に犬は私の両親と眠るベッドの中で亡くなった
最期に私と会えて満足したかのようにアイツは逝った
これが生き様だ
降りかかる困難に抗い自分を押し通し自分を満足させ命を燃やし尽いたのだ
唯我独尊
これが生き様なんだ
病気がなんだ不条理がなんだ逆風が理不尽が
だからどうしたんだ
本当にだからどうしたんだ
そんなのがどうしたんだ
何があろうとお前はお前だろう
何もかも思い通りに恵まれてトントン拍子で何一つ困難などない状態でないと私は私ではありませんと抜かすのか
笑わせるな甘え散らかすな反吐が出る
例え四肢全てを失おうと脳が麻痺しようと感覚全てを失おうとお前はお前だろう
あんな小さな生物が死ぬ間際まで痛みを耐え抜いて自分を貫いたのを私は見ている
不満の一切を周囲に漏らすことなくボロボロな状態で堂々といつも通りに私と接し自分を通し自分の最後を自分で決め満足そうに逝ったのを私は見ている
人間は生温い
どう生きたらいいかも分からず自分が何をしたいかも不明で犬よりも知性に劣る馬鹿が多過ぎる
笑わせるなよと呆れさせるなよと
いくら言ったところで1mmさえ理解できないクソバカ揃い
それが人間だ
犬でさえ何一つ教えてもいないのに理解できていることを
どれだけ言わしめても叩き込んでも理解の一切の出来ない人間という白痴の種に私は何の期待もしていない
人類は知性が犬以下が大半
それが私の人間に対する最終評価である
自分を貫くことが出来ないなら生きる意味がない
社会やシステムや他人の奴隷になるなんざ俺は御免被る
俺は俺だ
俺に俺以上も俺以下も存在しない
俺は死ぬまで俺のやりたいようにやる
誰にも俺は止められねえ
俺は全てを手に入れるだろう
全てが俺の思い通りとなるのだ