格差が悪いとは思わない
私の収入が上がらずとも
生涯独身でも
仲間がいなくても
やがてゲームや欲しいものも買えなくなり
自由な時間を失ってしまったとしても
私は格差が悪いとは思わないのだ
政治や制度や時代が悪いとは思わない
むしろ私は今のこの時代が好きで自分は適しているとさえ思う
なぜなら私は本心から何も望んじゃいないからだ
人生とはどこまで行ってもどこまで行き着こうと成し遂げようと死ぬまでの暇つぶしだからだ
死ぬまでの間踊り続ける影に過ぎない
人生という劇に本体は存在しない
人生の舞台はいつだって自分という影が自らを偽って演じているに過ぎないからだ
それが命という時間の蝋燭が消える日まで続く
ただそれだけの話でありそれ以上も以外も以内もない
そして私はもう全てを諦めており達観している
例え自らに大金が舞い込んでこようともこの世の他人が僅かにも賢くなる訳でもなく
理想の相手と結婚が出来たとしても相手の中身が優秀かは定かでなく
膨大な時間を手に入れたとしてもすぐに時間を持て余し
理想の社会や場所や国に移り住んだとしても権力は必ずや腐敗する
道教の真理がグサグサと僕に突き刺さる
つまりこの世で理想や夢を掲げることは全くの無意味であり目指すところではないのだ
良くも悪くも
ではどうするのか
何をもって正解か
何が正しい人生か
それを提示することは可能か？
それは可能だ
正しい人生とは何もしない人生だ
何も持たず何も期待せずただじっと黙って死ぬ日がくるまで生きるだけ
私は反出生主義者では無いが自分の生まれた意味を問われたら「俺が生まれた意味も今生きてる意味もありはしない」と断言する
悲観してるんじゃない、達観してるのだ
悲しくも嬉しくもない
ただただフラットに自分を見つめている
勿論私に感情はあるし私にも助けたいものや応援したいものはある
ただそれさえ本心から言えばどうでもいい
私はカロリーゼロのペプシを飲みながらたこ焼きフライドポテト焼きそばをローテで食えればこれ以上の喜びなどありはしない
つまり私に格差など存在しない
私は最初から人間として社会に生きてなどいなかった
中学の頃に不登校となり肉体と精神は限界に達しており己の無力さを毎日噛み締める日々を送った
そんな現実から逃げる為に好きなことに没頭した
パワプロなどのゲームをやったり映画を見続けたりお笑い番組を腐るほど見た
そこで得たものは特に無い「気持ちいっぱい楽しかった」という感情だけが残った
私はそれを虚しいとは思わなかった
誰とも関わらず部屋に閉じこもり自分の世界と趣味に勤しんだ
そんな日々を間違っていたとは思わない
それから16年以上の月日が流れた
私は社会に出て7年余りになるが以前感想はさほど部屋に閉じこもっていた頃と変わらない
社会で培ったものや金銭や技術や他者との交流は無意味では無いが意味のあるものでもない
では意味のあるものとはなにか
それは「何もしないこと」であり「何も起きないこと」であり「何もないこと」である
空っぽが一番いい
中身がなく何もなく生きるのが一番いい
持たざる者であることこそがもっとも素晴らしい
「何もするな」とどんなに言っても何かをするのが人間であり即ち動物である
毎日更新なんてしなくていい
なんならもう二度と更新しないでいい
それが一番ベストだ
ただどうしてもこれだけは更新した方がいいかもと思うものだけをやればいい
そう、全てにおいてそうだ
全部やらなくていいしやらないでいい、何もするな
ただどうしてもこれはやった方がいいかもと思ったことだけやればいい
完璧なんて目指さなくていい
50点、いや30点、なんなら15点でも充分優秀な点数だ
人生で15点を目指せ
それで充分だから
15%くらいの力で生きろ
やる気なんか出すな、馬鹿馬鹿しい
15%の力で充分人は生きていける
そして最終型は3%
3%の力で生きられるようになれ
残りの97%の力と時間は何もするな、何もしないでいい
ただ無為にぼーっとしたらいい
頭を使わず時間を使わず感情を使わずにぼーっと生きろ
水になれ
佇むだけの水と化せ
いいことも悪いこともいらない
何もないのが一番いい
目標がお前の首を絞めている
だから目標なんてなくていい
身内や知り合いがお前の動きを束縛してる
だから家族や仲間はいなくていい
金や欲がお前の目を曇らせている
だから何も求めなくていい
時間がお前の思考を奪っている
だから何も考えなくていい
情報がお前の意識を遮っている
だから何も知らなくていい
勝利がお前に次の勝利を求めさせる
だから一度も勝たなくていい
健康がお前に可能性を湧き上がらせる
だから早死にした方がいい
希望がお前に期待を生じさせる
だから環境は地獄がいい
来世がお前を永劫に苦しめる
だから生まれ変わらなくていい
人であることがお前を人として縛ってしまう
だから人間をやらなくていい
生物であることがお前を生物として縛ってしまう
だから自分を死体と思えばいい、お前は死んだのだ
お前の残留思念がこの世に残っている
だから何も考えなくていい
死体として思考のない物体として生きればいい
何も考えるな何も感じるな
ただただ現実を淡々と静かに受け入れ続けろ
何もなくていい何もいらない
soyogi
