死人の考え

福本伸行銀と金という漫画でこういう台詞がある

 銀行に50億円預けて金利で年2500万で暮らす、坊主、それは死人の考えや

血が通ってる人間が50億得たら10人中9人はそんなことをしない

 

つまり無欲とは死人だと言うのだ

ならば俺は死人なのだろう。別にそれを否定しない

生まれてこの方ギャンブルをしたことも無ければ大金を欲したこともない

むしろ稼いだ金すら人に流している。おそらく身内に計300万円程

それを普通だとは思わないし生きているとも思ってない

だから自分は死人なのだろう

つまり俺はもう死んでいる

なぜだろうな

何で俺は金に興味を持てないんだろうな

金を稼げないから酸っぱい葡萄で金を嫌っているのか

自分に嘘をついてまで金を拒絶しているのか

その本心は自分にも分からない

あるいは本当に金に興味が無いのかもしれない

それともその先の金に対する解を知っているのかもしれない

金の無意味さ虚しさの本質を理解しているのかもしれない

だが結局憶測に過ぎないのだ

自分でさえ何が正しいのかは分からない

 

とりあえず分かっているのは金は大事だということ

これは間違いが無い

金が無ければ人は可能性が無くなる

住む場所も食べる物も着る服も飲む水もない

金が無ければ本当に死ぬしかなくなる

人間は金と空気があればある程度生きていける

それは間違いない

だから金を嫌うと言うのは空気を吸うことを嫌うのと同じだ

それは分かってる、理解している

だが、それでも俺は金が嫌いなんだ

 

俺は空気を吸うことを嫌ってはいない

なぜなら日本で1億人、世界で60億人以上の人間に空気はちゃんといきわたっている

だが金はどうだ?

この金のある豊かな日本でさえ餓死する者や貧困で路頭に迷う者がウジャウジャといる

なぜこうも金と空気で差が広がるのか

どちらも同じくらい必要で大事なものなのにどうして格差が生じるのか

それは空気は自然が管理しているが金は人間が管理しているからに過ぎない

人間が金を不当にコントロールしているから全員に金がいきわたらず血が流れない手足の末端のように腐っていく

人間は金を管理することができない

いや、人間には何も管理なんてできない

人間には何もできない

できているように見えるだけの張りぼてに過ぎない

実態はただの無能だ

だから俺は人間が嫌いだし人間が管理する金も嫌いなのだ

金は必要で重要だ

でも、人間が管理するべきものじゃない

人間には管理ができないからだ

人間はいずれ機械に管理されなければならない

人間の判断は何も正しくない

全てを機械に委ねて人は生きるべきである

 

勉強なんて何一つ役に立たない

計算は電卓に勝てず知識量はネットに遠く及ばない

ゲームしか無いのだ

ゲームをし続けることで人は人から機械に近づける

機械的思考に近づける

この世は機械が支配している。乱数の流れやアルゴリズム

機械を作った人間にさえ機械が導き出す答えは分からない

機械に触れ続けた人間にのみ機械の気持ちが見えてくる

機械的発想を打ち出せる

機械化だ

機械化が必要な時代なのだ

機械人間にならなければいけない